久しぶりに涙。森絵都の『ラン』を読み終わって。
2013年 07月 04日
私は読む時には本屋さんのブックカバーをかけて読み、読み終わったらブックカバーを外します。
昔からですが、ブックカバーを外す時には、達成感があります。
さて、『ラン』は、13歳で家族を全て失い、孤独に生きる主人公「環」が、偶然贈られた自転車に導かれ、死んだはずの家族が暮らす「冥界」にたどり着き・・・そして・・・というストーリー展開の小説です。
タイトルの『ラン』はもちろん、Run。
彼女が、どこに「Run」していきたい、と願うのか、何を感じて「Run」していくのか。
最後数ページ、涙、また涙でした。
今、この記事を書いていても、泣きすぎて目がはれぼったいのですが、森絵都の小説を読み終わった後は、いつも「風が吹き抜けていく」ように、さわやかです。
この現実世界で、私も、しっかり生きていこう、と知らず知らずのうちに思わされます。
森絵都の『ラン』。
この夏、オススメの1冊です。
久しぶりに声上げて泣きましたが、哀しみではなく、不思議な明るさに心が満たされます。